EC事業者における与信管理の効果と重要性

「与信管理」の重要性が増しています。この数年はクレジットカード・キャッシュレス決済などの「後払い」が増加したことによる未払いリスクが高まり、またコロナ禍によるEC(ネットショップ)事業者が急増。EC事業者や決済代行業者にとって「与信管理」の整備効果は高まっています。

与信管理とは?

EC事業者のなかには、「与信管理」というフレーズに違和感を覚えた方もいらっしゃると思います。与信管理は本来、BtoBにおける取引先の信用力や資金力を調査することを指すためです。BtoB取引において、納品した後にキチンと払ってくれるか、また払う体力はあるのか確かめることは、「手形」という形の後払い決済が主流のBtoBでは重要な効果を果たします。

しかし近年、小売向けの販売もクレジットカード決済が当たり前になり、ECの普及とキャッシュレス決済がそれを後押ししたため、EC事業者にとっても与信管理の重要度が増しているのです。総務省の調査でも2018年のEC販売ではおよそ75%の利用者がクレジットカードで決済を行っているというデータがあります。

・なぜEC事業者も与信管理が重要なのか

日本に暮らす4000万人がアマゾンや楽天を利用する現代。

すべての消費者が良心的なら良いのですが、中には悪意ある購入後キャンセルや、コロナ禍で露呈した転売屋の悪質な買い占めといった事例も見られます。またクレカ情報を不正に入手し、悪用するクレカの不正利用被害も後を絶ちません。

1)クレジットカード決済(後払い)後のキャンセル

いわゆるチャージバックと呼ばれる現象で、クレカの不正利用に伴う返金のことを言います。これはEC事業者事業者にとって非常に痛い損失となります。

一般的にチャージバックが発生するのは、「払った記憶がない」「払ったけどそれに見合った対価がない」という場合。具体的には
・第三者による購買時、保有者がそのクレカ利用を認めない場合
・クレカを利用し決済したが、商品の発送やサービス提供が行われない場合
・商品の不良や破損、低品質な商品・サービスとして保有者がそのクレカ利用を認めない場合
に分けられます。

こうした際にチャージバックが行われると、EC事業者はその売上を取り消され、また入金があっても、返金する必要がありえます。
さらに商品を発送していた場合、返品されないという場合も。つまり在庫は減っているのに売上は1円も入らない、非常に腹立たしい事態となります。

2)アフィリエイター・転売屋による買い占め

また近年増えているのが、アフィリエイト報酬狙いの購入、転売利益を狙い複数人で大量購入を行う転売屋。EC事業者が本来得られた経済効果を横取りしているという意味で、対処を考えているEC事業者も多いのではないでしょうか。

アフィリエイター購入の場合、案件にもよりますが、事業者は広告代理店に成功報酬を支払わなくてはならない場合があります。初回購入特典を狙い、1人でいくつものアカウントを作るユーザーも存在します。
また転売屋は、1人で複数のアカウントを作り、それぞれのアカウントで大量に購入を行います。最近ではマスクや任天堂の「スイッチ」などが高額転売され、またウイルス殺菌効果があるとしてうがい薬まで高額転売されるなど、話題となりました。

メルカリなどのフリマアプリによって個人が不用品を売るのが容易になったのは良いことですが、せっかくEC事業者が買いやすい価格を設定したにも関わらず、相場より高く転売され、本来よりも高い出費が必要になればお店やブランドのファンも減ってゆくかもしれません。このような被害を防ぐために、与信管理は高い効果を生み出します。

次章では、EC事業者が実際にどのような効果を得られるか、確認をしていきます。

与信管理を徹底して得られた効果

さて、なぜ与信管理を徹底することで、どのような効果があるか改めておさらいします。

1)チャージバックの回数・金額を低減

クレジットカード不正利用の場合、情報を不正入手した個人または団体によって同じカードが乱用されます。

また「返品詐欺」という、利用したにも関わらず未使用と言って返品したり、購入した商品と異なる品を返品してくる事例があります。こちらも、実行犯は個人であるため、複数のECにまたがった同一人物が犯行します。

こうしたことから、目視での確認は難しくとも、at scoreのようなAIで与信を行うシステムを導入することで対処が可能です。結果として自社に落ち度のないチャージバックを回数・金額ともに減らせる効果が生まれます。

2)転売屋・アフィリエイターによる連続購入を防げた

アフィリエイターの場合も転売屋の場合も、複数のECサイトから集めた商品が全て同じ住所に送られたり、時期をずらして複数回注文が入ったりと、目視でも怪しいと判断できます。

しかし送付先住所が同一でも、中には住所揺らしと言って同じ住所を「丁目」「番地」表記をつけたり消したり、ビル名を書いたり書かなかったりなど、属人的な対応が難しい場合もありえます。こちらも、住所揺らしに対応するシステムが高い効果を発揮します。

先述の「at score」では不自然な連続購入をAIがいち早く発見するので、購入者に対して電話やメッセージで本人確認や購入意図を事前に行うなどといった対応ができ、転売目的などEC事業者にとって悪質な購入を防ぐ効果が得られます。

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