転売屋は逮捕可能か?転売対策で学びたい法律ベスト3

転売行為に対する世間の目は厳しさを増しており、企業も転売対策としてAI監視ツールを導入するなど対策強化に乗り出しています。「法律」による対策もここ数年で前進しました。この記事では、法律で規制される「転売」を、転売屋対策の観点から紹介します。

転売対策のルール・法律整備は前進中

転売行為そのものを取り締まる法律はまだ少なく、昨年から今年にかけ、徐々に法整備が進んでいます。また「メルカリ」が有識者会議を行い、需要が強い中での必需品の売買には何かしら規制をかけていく考えがあり、このルールをマーケットプレイスや公的機関と共有していく考えもあります。

https://about.mercari.com/press/news/articles/20200917_advisoryboard/

法律で対策されている転売行為とは

こうした転売対策への法律・ルール整備のなかで、近年施行された法律を2つ紹介します。

①チケット不正転売禁止法

その名の通り、コンサートやスポーツなどの悪質なチケット売買の対策として制定された法律です。2019年6月から開始しました。

正式名称は「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」と言い、長すぎるため一般に「チケット不正転売禁止法」と呼ばれます。

この法律は「業として(複数枚の同一チケットを転売する等)」かつ「定価以上」かつ「特定興行入場券」を販売した場合、転売行為をした者が違法となるという内容。例えば嵐のコンサートは特定興業入場券にあたるため、券面価格以上での転売は違法。すでに逮捕者も出ています。

違反した場合は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が科されます。

https://www.recycle-tsushin.com/news/detail_4197.php

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63105230X20C20A8AC8000/

②国民生活安定緊急措置法

コロナウイルスへの対策としてマスクの着用が奨励される一方で、活発化したマスクの転売。同法はこの対策になる法律として、注目を集めました。

この法律の制定はオイルショックのあった1973年ですが、マスク転売、消毒アルコール転売が問題視されたため、転売対策の根拠となりました。違反の場合、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金が転売屋に課せられます。

現在はすでに、この法律による転売規制は解除されていますが、メルカリなどマーケットプレイスのほとんどはいまだに転売を禁止しています。

今後もマスクやアルコールの需要は高いことが見込まれますが、このルールによる対策から、現在も転売行為そのものが難しいと言えます。

転売を取り締まる法律の中心は「古物営業法」

それでは、こうした商品以外を扱う企業にとって、転売対策の法律は存在しないかと言えば、そんなことはありません。

③古物営業法

古物営業法とは、中古品(未使用品含む)を買い取ったり売ったりする際に適用される法律です。1949年に制定された古い法で、まるでリユースショップや質屋くらいしか適用されないような内容ですが、販売している商品が新品でも、転売屋対策を行いたい事業者は必読の法律と言えます。転売屋が買い、転売に回した時点で未使用品(=中古品)の対象となるためです。

この法律を、誤解を恐れずシンプルに言えば、「古物商」の免許を持っていない限り、業として転売を行ってはいけないというもの。その基準は自分で使うために買っているか否かというあたりになるとは思われますが、この部分があいまいであるために、対策が難しく、悪質な転売が横行しているといえます。

そのため、転売対策として、購入履歴などから悪質な転売を行う人物を突き止めた場合、まず古物商を持っているかどうかを確認します。違反している場合、古物営業法の無許可営業にあたり、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金にあたるとされています。

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/kobutsu/konkyohorei.files/kobutsueigyo.pdfhttps://kobutusho-kyoka.com/blog/antique-sales-law/416/#i

また古物商をもっている場合は各都道府県の公安委員会(警察)が申請者の氏名や法人名、URLを公開しているため、容易に転売を行う人物を特定できます。

グレーゾーンも多い転売。まずは自社で対策を

ただし、転売屋が古物商を取得している場合、先述のチケット(特定興業入場券)や生活必需品などでないかぎり、あからさまなアウトは存在しません。例えば複数アカウントを設定して初回限定品を何度も買う行為や、ドロップシッピングなどは、事業者ベースのルールではアウトかもしれませんが、法律で裁いたり、逮捕したりするのは難しいでしょう。

しかし泣き寝入りするのではなく、EC事業者は自社ECのポリシーに転売行為を禁止する旨を表記し、違反者を見つけられるように「at score」などのAI検知ツールを導入することをお勧めします。目視だけでは数が多い、または巧妙な手口のため見破れないといった場合でも、ツールを利用することで被害を未然に防ぐことが可能です。

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