ネットを駆使する悪人

「クレカ番号盗用被害」急増止まらず。日本クレジット協会が発表、今年の被害額300億超えへ

一般社団法人日本クレジット協会は9月末、クレジットカード不正利用の実態調査結果を発表しました。

これによると、2021年4月から6月にかけてのクレジットカード不正利用は81.9億円。

2020年の4月から6月と比べて38.6%の増加となっており、クレジットカード不正利用が社会問題化していることが改めて浮き彫りとなりました。

クレジットカード不正利用とは?

不正利用されるクレジットカードの画像

クレジットカードの情報を不正に入手し、第三者がショッピングなどで他人のクレジットカードを悪用することをクレジットカードの不正利用といいます。

カード情報の流出経路としては複数あり、どれも根絶は難しい状況が続いています。

主な手口として、
・偽のメールやウェブサイトでカード情報を入力させる
・セキュリティの甘いECサイトに不正アクセスする、
・ネットショップや出会い系サイトなどで架空商品を売り決済情報を抜き取る
・ATMで磁気カードのデータを不正に読み取る

などが挙げられます。

参考:クレジットカードの不正利用の対処法を説明|ネットショップ・ECサイトがすべきこととは

こうしたデータの多くは裏で取引され、詐欺などに悪用されていると言われています。

一般社団法人日本クレジット協会とは?

日本クレジット協会はクレジット産業の健全な発展に資することを目的として2009年に発足した業界団体です。

セキュリティガイドラインの公表や、クレジットカードの利用状況、不正利用の実態などを発信し、注意喚起や安全な利用促進に繋げています。

同団体は1年に4回、クレジットカード不正利用被害の集計を行い、詳しい情報を発信しています。

データで見るクレカ不正利用の傾向

クレジットカード不正利用は年々増加

前置きが長くなりましたが、ここから本題です。

クレジットカード不正利用について、日本クレジット協会は下記のようにまとめています。

今四半期の不正利用被害額は81.9億円で前期比(2021年第1四半期(1月~3月))では11.1%の増加、不正利用被害額に占める偽造被害額は0.3億円で57.1%の減少、番号盗用被害額は78.1億円で13.7%の増加、その他不正利用被害額は3.5億円で18.6%の減少となりました。なお、不正利用被害額の前年同期比(2020年4月~6月)では38.6%の増加となりました。

令和3年9月30日 クレジットカード不正利用被害の集計結果について

特筆すべきは、
・EC被害(番号盗用被害)増加が年々大きく
・不正利用の被害額が前年同月比38.6%の大幅増加

この2点になります。

EC被害(番号盗用被害)増加が年々大きく

これまでも、クレジットカード不正利用といえば番号盗用被害がもっとも大きな割合を占めていましたが、年々割合が増加しています。

5年前の2016年と比べると、構成比は62.6%から94.3%に。その分、偽造カード被害など実店舗での金額・構成比は減少しており、いまやクレカの不正利用はECにおける番号盗用被害が主な舞台であると言えます。

不正利用の被害額が前年同月比38.6%の大幅増加

そんな番号盗用被害、2016年は1年間で約89億円だったのに対し、2021年は半年で約147億円と、60%も増加しています。またクレカ不正利用全体でも、2016年に1年で142億円だったものが2021年は半年で155億円となり、単純計算で倍以上の被害になっています。

この2つをまとめると、ネット上で番号を盗み出し、悪用するという犯罪が5年でほぼ2倍になっているという結論になります。

ネット上のクレジットカード利用について、これまで以上に注意する必要があるでしょう。一方でキャッシュレスの推進が国を挙げて実施されている以上、クレジットカードを使わないという方法は取りにくいのが現状です。日本のユーザーリテラシー向上、さらにEC事業者などの早期Tech武装が求められるようになるでしょう。

また、被害額の増加に伴い、 クレジットカード偽造被害の国内・海外別内訳、クレジットカード番号盗用の国内・海外別内訳もそれぞれ国内比率が高まっています。

この状況が続くと、海外のクレジットカード悪用組織がセキュリティのゆるい日本を「カモ」にする可能性があり、ますます事業者・消費者ともに、クレジットカードなどのセキュリティ周りを見直すべき時期にきています。

クレカ不正利用の被害とは?

なお、クレジットカードの不正利用が起きた場合は、どのような被害が起こりうるでしょうか。

まず消費者から見ていくと、基本的にクレジットカード発行会社に不正利用された旨を伝えれば、クレジットカード発行会社がカードの利用を取り消し(=チャージバック)するため、不本意な引き落としに至ることはあまりありません。

ただし、利用者本人が被害に気が付かない、気がつくのが遅すぎた等の場合は補償が受けられない可能性もあり、明細をこまめに確認する、怪しい決済があればすぐにカード会社に連絡を入れるといった対策が必要です。

こうしたクレジットカードの被害をまともに喰らうのはEC事業者です。チャージバックによって消費者の資産は守られますが、例えば不正利用されたクレジットカードで商品購入、さらに発送をしてしまった場合、不正利用が発覚しても在庫は戻りません。さらにチャージバックによって売上も取り消されてしまい、商品をまるまるドブに捨てるような状態となってしまいます。

これが数万、数十万する商品であれば、中小企業にとって多大な損害であることに間違い有りません。

具体的な対策

具体的な対策など詳しい情報は下記の記事にまとまっています。EC事業者の皆さんはぜひお目通しください。

ECサイトにおける チャージバック 対策とは?ガイドラインを考察

EC事業をするなら絶対知っておこう!チャージバックの仕組み

クレジットカード不正利用の実態まとめ

クレジットカード不正利用の被害に遭うスマートフォンやクレジットカードに不慣れなおばあちゃん

クレジットカードの不正利用は、残念ながらデジタル化が進むほど深刻化します。例えばスマホに不慣れな方や、クレジットカードをあまり利用しない方が、フィッシング詐欺に引っかかり、見に覚えのない高額請求を受けてしまうなどが考えられます。

近年ではスマートフォンやキャッシュレス決済が浸透したことでネットもクレジットカードも身近になってきています。クレジットカードは「他人に教えない」入力するときは「暗号化されているか?」「怪しいメールやSMSのリンクを踏んでいないか?」「サイトの日本語は怪しくないか?」よくチェックするようにしてみてください。

またEC事業者の方は、かんたんにできるセキュリティ対策として、3Dセキュアや不正検知ソフト、チャージバック保険などを検討してみてください。

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